最終更新日:2026年9月17日 6:29 PM
「あのね!」「うんうん」「それでね!」「うんうん」――。
2026年の夏、TikTokを見ていると、こんな会話のような掛け合いが印象的な音源を使った動画を見かける機会が増えた。
その正体は、るのによる楽曲「トイレイキタイ」。重音テトSVと音街ウナを歌唱に使用した楽曲で、2026年4月17日に配信リリースされている。
筆者自身も、この音源がTikTokで流行していた当時、実際にこの曲を使った投稿を何度も見かけていた。しかし、そのときはまさかボーカロイドによる楽曲だとは気づいていなかった。
「TikTokでよく聞くあの音源」の正体を調べてみると、そこには意外な曲の背景があった。
TikTokで耳に残る「あのね」「うんうん」
「トイレイキタイ」の大きな特徴は、冒頭から始まる会話のような掛け合いだ。
「あのね!」という呼びかけに対して「うんうん」と相づちが入り、「それでね!」にまた「うんうん」と返す。
実際の友人同士の会話を思わせるような、このシンプルなやり取りが強く印象に残る。
そして曲が進むと、「あのね!」を繰り返した後に、タイトルにもなっている「トイレにいきたい!!」という言葉へつながっていく。
真面目な会話のように始まったところから、最後はコミカルなオチにたどり着く。この意外性も楽曲の特徴の一つだ。
TikTokでは楽曲の一部分だけが切り取られて使用されることが多いため、「トイレイキタイ」という曲名を知らなくても、「あのね、うんうん、それでね」という音源として覚えている人もいるのではないだろうか。
実は重音テトと音街ウナが歌っていた
「トイレイキタイ」を調べてみると、歌っているのは人間の歌手ではないことが分かる。
この楽曲では、重音テトSVと音街ウナが使用されている。配信サービスでも「トイレイキタイ (feat. 重音テト & 音街ウナ)」として公開されている。
重音テトといえば、インターネット発の音声キャラクターとして長く親しまれてきた存在だ。一方、音街ウナも歌声合成ソフトとして多くの楽曲で使用されている。
そんな2人の声による掛け合いが、「あのね」「うんうん」という会話のようなフレーズをさらに印象的なものにしている。
筆者もTikTokで初めてこの音源を聞いたときには、ボーカロイド曲だとは意識していなかった。
短い動画の中で音源だけを聞いていると、それが誰によって歌われているのかまで意識する機会は意外と少ない。
なぜTikTokで広がったのか
「トイレイキタイ」がTikTokで使われるようになった理由の一つとして考えられるのが、会話として成立する分かりやすさだ。
「あのね!」に「うんうん」と返し、「それでね!」にまた「うんうん」と返す構造は、実際の会話をそのまま連想させる。
そのため、人物同士のやり取りだけでなく、キャラクターやぬいぐるみなどを使って、話している側と相づちを打つ側を表現する動画にも使いやすい。
また、数秒聞いただけでもフレーズを覚えやすく、動画の内容に合わせて使いやすいことも、ショート動画との相性の良さにつながっていると考えられる。
TikTokでは、一度聞いた音源が別の投稿でも繰り返し流れてくることがある。
最初は曲名を知らなくても、何度も聞いているうちに「あ、この音源知ってる」と感じるようになる。
「トイレイキタイ」も、こうしたTikTok特有の音源の広がり方によって、多くの人の耳に残った楽曲の一つといえそうだ。
「TikTokでよく聞く曲」の正体を後から知る
今回、改めて「トイレイキタイ」を調べてみて興味深かったのは、筆者自身が流行していた時期にこの音源を何度も聞いていたにもかかわらず、ボーカロイド曲だと認識していなかったことだ。
TikTokでは、楽曲そのものではなく、数秒から十数秒程度の印象的な部分だけが繰り返し使われる。
そのため、曲名やアーティストを知らないまま、「この音源、最近よく聞くな」と感じることも少なくない。
そして後から元の曲を調べてみると、実はボーカロイド曲だったり、知らないうちに以前から存在していた楽曲だったりする。
今回の「トイレイキタイ」も、TikTokをきっかけに楽曲の存在を知り、そこからボーカロイド曲だと知った人がいるのではないだろうか。
TikTokが変える音楽との出会い方
かつてはテレビやラジオ、CD、音楽配信サービスなどを通じて「曲を知る」ことが一般的だった。
しかし現在は、まずショート動画のBGMとして曲を知り、後から曲名や歌っている人物、さらには楽曲の背景を調べるという流れも珍しくない。
特にボーカロイド楽曲は、インターネット上で生まれた作品がSNSを通じて広がっていくケースも多い。
「トイレイキタイ」の「あのね、うんうん、それでね」というフレーズも、楽曲そのものを知らない人にまで届くきっかけとなった。
筆者自身も、最初はただTikTokでよく聞く音源だと思っていた。それが調べてみると、重音テトSVと音街ウナを使用したボーカロイド系の楽曲だった。
TikTokで何気なく聞いていた数秒の音源から、一つの楽曲を知る。
「トイレイキタイ」の流行は、そんな現在ならではの音楽との出会い方を感じさせる出来事となっている。
まとめ
「あのね!」「うんうん」「それでね!」「うんうん」という印象的な掛け合いでTikTokを中心に話題となった「トイレイキタイ」。
2026年4月に配信された楽曲で、重音テトSVと音街ウナを使用したボーカロイド系の作品だ。
筆者も流行していた当時にTikTokでこの音源を使った投稿を見かけていたが、最初はボーカロイド曲だとは気づかなかった。
SNSで流行する楽曲は、曲名やアーティストを知らないまま「音源」として耳にすることも多い。
「トイレイキタイ」も、TikTokで何気なく聞いていた音源から、ボーカロイドという音楽文化や楽曲そのものに興味を持つきっかけになる一曲なのかもしれない。








